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ビジネスシーンに役立つ、ヨガのススメ

ニューヨークのビジネス街では、早朝、ヨガのクラスに参加してから出勤するビジネスパーソンの姿が目立つ。ヨガの後、りんごを齧りながら颯爽とオフィスへ向かう彼らの姿は溌剌として、見ている方も気持ちいい。

こうした光景は、日本ではまだ一般的ではないけれど、今、欧米ではヨガとビジネスの関係が注目されているのを御存知だろうか。ヨガとは単なる肉体的なエクササイズではなく、精神的な鍛錬にも通じるため、そうした恩恵をビジネスのシーンでも活かそう、というのである。

「ビジネスパーソンとヨガとの関連性を考えた場合、次の4点において効果を得られることが予想されます」そう語るのは、「綿本ヨーガスタジオ」を主宰する綿本彰さん。ロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドンなど、世界各地でヨガを学び、日々の生活に活きる実践的なヨガを提唱している。綿本さんが指導するクラスにも男女問わず、会社帰りのビジネスパーソンが参加することも多く、仕事疲れや肩こりなど、フィジカルなトラブルの解消だけでなく、メンタル面でのさまざまな効能に喜ぶ声が少なくない。

では一体、ヨガを通してどんな効果をビジネスのシーンでも期待できるのか。ひとつずつ見てみよう。

集中力アップ

ヨガは視点を一点に定め、自分の体を観察することから始まるもの。体を伸ばしたりねじったりするときに感じる刺激や痛みを、ただじっと心の目で観察するのだ。特に、片足で立つようなバランスのポーズの場合、集中力が少しでも欠ければバランスは崩れ、ポーズを持続することは難しくなる。それを避けるため、バランスが崩れそうになると本能的に集中力が喚起され、頭がクリアになってバランスの崩れを避けようとする本能が働く。この脳の特性を利用することで、集中力を楽々アップすることができるのである。

やる気アップ

やる気が高まった状態とは、すなわち、「腹圧が高まった状態」のこと。腹圧とは、文字通りお腹の圧力のことで、この圧力が高まっていると下腹にどっしりと力が入り、やる気や意欲が高まってくる。

ヨガには「バンダ」という考え方がある。簡単にいえば、体内のエネルギーを体外へ逃がさないよう、体の中のキーとなるポイントに鍵をかけるという意味だ。体内にはいくつかのバンダがあるが、特に、腹部を軽くへこませるウディヤナバンダは、腹圧を高めることで身体 のみならず、精神的にも活気ある状態に導くことができる。丹田という考え方があるが、この丹田は臍のすぐ下あたりにあり、気力が集まる場所とされている。ウディヤナバンダはこの丹田と共通するものであり、ヨガをする際、意識することによって腹圧が高まり、下腹にしっかり力が入って、やる気がみなぎるのである。

ストレス、イライラ解消

ストレスが溜まったり、イライラが募ったりするという状態は、実は体内に過剰なエネルギーがある状態を示している。行き場のないエネルギーが体内に渦巻いているため、ちょっとしたことでイライラしたり、ストレスに感じたりするのだ。そのため、この過剰エネルギーを上手に発散させることが、ストレスやイライラを解消することにつながっていく。

ヨガでは、お尻や背中などの大きな筋肉をしっかりと収縮させて、体内の過 剰なエネルギーを消費し、ストレスを身体面から発散させる。同時に、胸を開くポーズを取ることで、呼吸を深く、ゆったりしたものに変え、心身ともに深いリラックス状態へ導いていく。

肩こり、疲れ解消

肩こりにもっとも深く関わる筋肉が、僧帽筋。これは、後頭部から背中全体を大きく覆う菱形をした筋肉のことで、肩甲骨の動きをコントロールしたり、背中から首を起こして背筋を伸ばし、支えたりする役割を担っている。しかし、デスクワークなどで背中を丸める姿勢を長時間とっていると、僧帽筋は強く収縮し、徐々に硬くなってしまうのだ。従って、この筋肉をストレッチし、緊張をほぐすことが肩こり解消につながってくる。

たとえば、肩こりが強い場合、脇腹を伸ばすとスッキリした気持ちがするだろう。これは、僧帽筋を収縮させると同時に、腹筋群を広げることにより、血の巡りを改善し、疲労物質の代謝を促しているのである。一旦、筋肉を収縮して一定時間キープしたあとに開放すると、筋肉の反発性により、一層解放感が増す。ヨガではこのように収縮と解放を繰り返すことにより、筋肉に適度な刺激を与え、本来の正しいかたちへ修正していくのである。

このように、さまざまな効果を得られるヨガであるが、「それでは、早速トライしてみよう!」と思っても、ヨガには無数の種類があるため、未経験者にはどのクラスに参加したら良いのか、いまいちわかりづらいかもしれない。ダイナミックな動きを連続して行うハードなものから、ゆっくりしたポーズを取りつつ深い瞑想へいざなうソフトなものまで、ヨガのラインナップは非常に多彩だ。しかし、運動量が少ないものだからといって一概に初心者向けとはいえず、「逆に、運動量の少ないヨガのほうが、深い静けさのなかで自分とじっくり向き合うため、より高度な次元のヨガといえるかもしれません」と、前述の綿本さんは語る。いずれにしても、これからヨガを始めるという初心者の場合は、どのヨガが自分に合うのか、さまざまなクラスを試してみるのが良いだろう。「体力はあまりないが、体がそれほど硬くないという人なら、ハタヨガやラジャヨガなど、ポーズのキープ時間が長めでゆったりしたタイプのヨガを、反対に、体力には自信があるが、体が硬いという人の場合は、スポーツ感覚で始められるパワーヨガがいいかもしれません」と綿本さん。目的や嗜好によって、ヨガへの入口は人それぞれ。しかし、レッスンを継続するにつれて、心の深い部分がヨガによって耕され、やがて精神的な満足感や充足感を得られるようになる。

「仕事を一生懸命頑張っているビジネスパーソンは、つい、理屈や義務感で物事を捉えがち。ヨガをするときにもそういう姿勢で取り組むため、『もっと頑張らないと!』と、限界まで頑張ってしまう人が多いんです」と、綿本さん。しかし、ヨガの本来の目的は、心と体を結びつけること。力任せに筋肉を動かしては、心と体の間に良いコミュニケーションを築けるはずもなく、ましてや体を傷つけかねない。だからこそ、体の声に耳を澄ませ、柔軟な心でヨガに取り組む姿勢が大切なのだ。

そして、この心と体の間に良好なコミュニケーションを築くという体験は、対人関係にも応用できる。「周囲の人達に対して、理屈や義務感を力任せで押し付ければ、そこには必ずひずみが生まれます。そんなとき、ヨガで培ったコミュニケーション術を応用すれば、柔らかい心で他人と接することができるはず。つまり、ヨガとは人間関係を円滑にするテクニックを学ぶことでもあるんです」と、綿本さんは語る。

ヨガには確かに、体の不調を改善したり、疲れを癒したり、やる気や集中力を生んだりするメリットもあるが、「心と体」、あるいは、「自分と他人」など、さまざまな“つながり”を確認し、あらゆるコミュニケーションを円滑にする術を学べることも、忘れてはならないメリットといえそうだ。頑張りすぎない、押し付けない、無理強いしない。こうした柔軟な心を養うことこそ、ヨガの本質であり、真髄であり、楽しみなのだ。


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